「7/3月期・四半期決算制度の致命的欠陥」と問題提起 その③

「7/3月期・四半期決算制度の致命的欠陥」と問題提起 その③

企業会計審議会 会長様 委員各位様
公認会計士協会 会長様 会計士各位様

令和7年8月7日        
会計・経理研究者 伊戸川匡

はじめに
 私は、四半期決算について、致命的欠陥あり、廃止すべきであると、昨年6月所見を述べました。トランプ大統領、岸田前首相も「四半期決算制度」に関し、これまで廃止を含め見直したらどうかと提案してきたが、遺憾ながら、提案は一向に進んでいないのである。
 本件四半期に関し、大統領、一国の総理までもが、廃止を提案していたが、そもそもこの四半期決算制定の目的とはなんなのか、投資家、債権者等利害関係者の役に立っているのかいないのか、作成者の会社自身のためになっているのか、会社の経営を短期志向に走らせるものなのか、産業界、国家のために役立っているのか、等々。何が問題で、実態はどうなのか、上場企業で半世紀会計実務に携わってきた一人として、世界・日本初の検証結果を述べてきたが、繰り返し前年の6,3期決算に引き続き、直近の令和7年3月期の四半期決算について、致命的欠陥を指摘し、廃止するよう提案したい。
これまでも指摘し、なにを今さらと思うかもしれないが、日本の会計制度とはいかなるものか、日本の会計の特色、会計と法律の関係、「会計の憲法である企業会計原則」、鳴り物入りで新たに制定した「四半期決算制度導入の目的」とは何か、そしてその実態は目的通りか否か、改めて明らかにしておきたい。

(1)日本の会計の特色について

会計ルールは、それそれれの国において慣行や法令等で定められている。したがって世界各国の会計には、その国の法令等が定める特色がある。
日本の会計は、一般に公正妥当と認められる「公正なる会計慣行」を規範としている。公正なる会計慣行とは、1949年に大蔵省企業会計審議会が定めた「企業会計原則」を中心とし、以後、経済、社会の変化にあわせて同審議会が設定してきた会計基準と、2001年からは企業会計基準委員会(会計基準の設定主体が変更)が設定した会計基準を合わせたものを指している。そして、この会計基準は、経済の多様化、グローバル化に伴う国際会計基準との総合化をベースに会計ビックバンと呼ばれ大改正が加えられたとされている。

(2)会計と法律の関係について

日本の会計制度は、この公正なる会計慣行を様々な法律を利用することによって構成されている。
その主なものは、金融商品取引法、会社法の二つである。

①金融商品取引法(旧証券取引法)の制定目的

本法は、昭和23年に制定された証券取引法の規制のもとに、「投資家保護を目的」として、投資判断に必要な経営成績や財政状態の開示の仕方を規定している。株式を公開している上場会社等大会社を対象とし、会社法の計算書類とは別に「有価証券報告書」を作成して内閣総理大臣に提出することを定めている。

②会社法(旧商法)の制定目的

明治32年に制定された商法の規制のもとに、「株主および債権者保護を目的」として配当可能利益の算定の仕方を規定している。すべての会社を対象に営業上の財産及び損益の状況をあきらかにすることを求め、毎決算期において計算書類の作成を要請している。

③ しかしながら、新たに定めた四半期決算に関する「四半期会計基準」には、「投資家保護を目的」とするとか「株主および債権者保護を目的」とするとか、制度制定の目的に関する定めはないのである。
その具体的定めは、四半期会計基準第1項に、「四半期会計基準は、四半期財務諸表に適用される会計処理及び開示を定めることを目的とする」と記載され、第9項会計方針として、四半期連結財務諸表の作成のために採用する会計処理の原則及び手続きは、原則として、年度の財務諸表の作成にあたって採用する会計処理の原則及び手続きに準拠しなければならないと明記されているのである。
以上が四半期決算の目的であり、投資家のため等の目的のない、手続きに関する「準拠性」のみの規定であり、四半期決算の目的及び四半期決算と年度決算との考え方の違いが、明記されていないのである。
要約すれば、「四半期決算をどのような手続きで行うかの手続きを定めることが、四半期会計基準の目的」であり、「投資家を保護するためとか、投資家のために役立つ情報提供」等のため四半期決算をやるとする目的が定められていないのである。さらに言えば、「旧・中間決算制度は、期末の業績を予測するために有用・有益な情報を提供することが目的」として制度化されたものであるが、四半期決算は、中間決算の目的と異なり、年度末、期末の業績を予測するために四半期決算を行うとする目的はないのである。換言すれば各四半期と次の四半期、通期の業績・決算とは何の関係もない独立したものであると定めているのである。
投資家のために役立つ情報を提供するため等の目的は定められていないのであり、各四半期決算は、期末の業績と何の関係もない独立したものであるから、四半期が赤字であろうが、黒字であろうが、その期末の業績が赤字であろうが、黒字であろうが四半期と期末の業績に関係あろうがなかろうが、投資家に役立つものであろうがなかろうが、何の関係もないのである。唯、四半期会計基準に定めてある手続きに準じているかいないかが重要なのである。四半期決算は、投資家のために必要不可欠なものとはどこにも定めていないのである。

にもかかわらずである。四半期会計制度を審議し、制度導入に参画した各審議会委員及び会計関係者の皆さん方は、四半期決算は、投資家のために役立つことを目的として導入したと述べ、トランプ元大統領、岸田首相の四半期見直し提案に、反対し、中には断固反対すると、大反対している専門家もいるのである。以下に専門家の皆さんの反対意見とははどんなものなのか、改めて参考に供しておきたい。

岸田前首相が掲げた「短期主義を助長するからとする四半期開示の見直し」について、令和4年2月18日の金融審議会作業部会では、短期主義を助長していないとの趣旨の発言が相次ぎ、まだ不要論が出るに至っていないし、四半期制度廃止に賛成する委員はゼロだった。とのことである。

廃止意見ゼロの審議会作業部会委員(18名)の意見は以下の通りである。

①井口譲二 ニッセイセットマネジメント・チーフコーポレートガバナンス・オフィサ-(執行役員統括部長)(阪大・経卒)

  • 資本市場のプラクティスとして浸透していることから存続すべきだ。廃止ではなく効率化で議論すべきだ

②近江静子 Jモルガン・アセットメント・インベストメント・スチュワードシップ統括責任者エグゼクテイブディレクター(ICU 文化卒)

  • 四半期開示イコール、ショートターミズムではない
  • 決算短信と四半期報告の一本化に賛成

③三瓶祐喜 アストナリンク・アドバイザー・代表(早大・理工卒)

  • 企業のガイダンスの仕方の再考が必要
  • 半期報告のみでは投資家から質問がきて不用意に答えるとインサイダーになる
  • 投資家が情報収集したいときに日本企業が黙っていると日本の地盤沈下がおきる

④永沢裕美子 フォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)世話人(東 大・教養卒)

  • 四半期開示をしなくていいようになるように伝わってきた時には不安を感じた。見直すという表現ではなくて効率化していくという表現で進めていくべきだ

⑤ 黒沼悦郎 早稲田大学大学院法務研究科教授(東大・法卒)

  • 非財務情報は財務情報を代替するものではなく、非財務情報の充実は、財務情報を後退させる理由にならない
  • 四半期は法定開示として維持すべきだ。短期主義を助長しているというのは誤解に過ぎない

⑥ 田代桂子 大和証券グループ本社・取締役兼執行役副社長(海外担当兼SDGS担 当) (早大・政経卒)

  • 経済同友会の経営者に聞いたなかで、四半期開示により(経営が)短期的になると言った経営者は一人もいない。経営者がそんなことを言っていると思われるのも問題

⑦ 清原健 弁護士 (東大・法卒)

  • 複数の開示制度への負担は高い、合理性のある見直しを

⑧ 佐々木啓吾 住友化学常務執行役員

  • 決算短信と四半期報告の併存を見直し、一本化には賛成。住友化学の決算期は1990年代半ばまでは12月期だったが、同業他社との比較可能性や、国の統計との分析しやすいように変えた

⑨ 藤村武宏 三菱商事サステナビリティ・CSR部長(東北大・法卒)

  • 四半期報告の情報にどれくらい意味があるのか疑問。短信と報告書は重複が多く改善が望まれる

➉ 上柳敏郎 弁護士 (東大・法卒)

  • 適時開示は早期警戒情報として極めて大きい。金商法の法定開示は維持すべきだ
  • 短信と報告書の相互引用、レビュウの合理化はありうる
  • 金商法で国家として保証する形で企業の状況を明らかにすることは、我が国市場への海外からの信頼を確保するため重要な制度

⑪ 松元暢子 学習院大学法学部教授(東大・法卒)

  • 四半期報告書は、必要だから法制化されており、やる必要がなくなった状況になったわけではない。簡素化・廃止には十分な根拠が必要。ショートターミズムが根拠になっているかは、少なくとも現時点で助長することになっている学術研究もでてない。
    ショートターミズム懸念で半期報告書を廃止するのであれば、短信とまとめてやらなければ意味がない

⑫ 熊谷五郎 みずほ証券グローバル戦略部産官学連携室上級研究員(日本証券アナリスト協会・企業会計部長)(慶大・経卒)

  • アナリスト協会は、四半期開示そのものをやめるのは反対で一致。四半期報告書を残してほしいという意見もある。開示内容については、財務諸表フルセット求めなくていいという考え方もある

⑬ 中野貴之 法政大学キャリアデザイン学部教授 (法大・経卒)

  • 公認会計士のレビューは大きな意味がある。四半期報告制度は維持すべきだが、有効で効率的な制度に再構築してより良い制度に

⑭ 上田亮子 日本投資環境研究所主任研究員 (横浜市立大・経卒)

  • 個人投資家と機関投資家の情報ギャップあり、完全廃止は市場の信頼性、投資家保護の観点から望ましくない

(以下コメントなし)

⑮ 神田秀樹 座長 学習院大学大学院法務研究科 教授 (東大・法卒)

⑯ 神作裕之 東京大学大学院法学政治学研究科 教授 (東大・法卒)

⑰ 小林いずみ ANAホールデングス株式会社 社外取締役 (成蹊大・文卒)

⑱ 高村ゆかり 東京大学未来ビジョン研究センター 教授

 

上記論点について指摘しておかなければならない点は、審議委員の皆さんは、四半期は四半期の実態・事実を表記するものであるから、四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測乃至適正な判断ができるだろうとの「誤った考え、認識が大前提」で成り立っているということなのである。
従って、もし、四半期決算が審議会委員の主張することにならない場合、この制度は制定そのものが誤りであり、導入は誤りだったということになるのである。

しからば、その四半期決算は、ずばり次の四半期、乃至期末の業績予測に役立つているか否か、四半期決算の実態を明らかにしたいと思う。この分析は日本及び世界初のものである。(直近の令和73月期の決算資料・別途添付)
もし、四半期決算、開示が次の四半期及び期末の業績と異なった場合、投資家保護どころか、四半期開示は、投資家を「困惑の世界へ導き」挙句の果てに「地獄か奈落の世界へ追い込む制度」であり、即刻廃止すべきであるが私の主張である。
(私が、かって、旧・中間決算制度は役に立たないから、即刻廃止されたいとの論文発表し、主張通り、法改正され廃止されたと同様に・・・・・・・)

A表により以下「7,3期四半期の致命的欠陥・問題点」を列挙していきます。

(四半期、一期でも赤字の企業57社の業績の乖離が大きな企業の実態)

日揮は、売上が四半期ほぼ一定乃上昇傾向にあり、1Q2Q黒字なのに、3Qで突然167億円の赤字を計上、4Q35億円の黒字、期末において少額ながらまた4億円の赤字です。前半の四半期で黒字なのにその後赤字など、四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、審議会委員が主張する四半期決算導入目的に違反します。四半期決算など「投資家判断に必要な経営情報でもありません。四半期のバラバラの黒字赤字の情報など、投資家ににとって何の役にも立たず、企業、国家にとっても無駄、不要です(以下同じ様なもの)

②味の素も、四半期売上ほぼ一定水準で上昇しており、1Q239億円の黒字、2Qで262億円、3Q322億円の黒字なのに、4Qで突然121億円の赤字計上です。黒字実績をみて、投資したら赤字でしたでは、四半期決算導入目的に違反します。四半期決算など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。

③ユニチカも、四半期売上一定で、1Q19億円の黒字、2Q118億円、3Q145億円の連続赤字なのに、4Qで突然1億円の黒字、期末で242億円の赤字転落、黒字赤字ばらばらです。前半の四半期の黒字はなにを意味するか、各四半期何の関係もなし、四半期など意味なしです。四半期決算導入目的に違反します。

④帝人も売上げが一定水準なのに、1Q44億円の黒字、2Q578億円の赤字転落、3Qでまた1043億円の黒字、4Q226億円の赤字で黒字赤字ばらばらで、四半期の実績など次の四半期業績に何の関係もありません。

⑤日本製紙も売上が一定しているにもかかわらず、1Q11億円、2Q112億円の連続赤字、3Q124億円、4Q44億円の連続黒字で、赤字黒字ばらばらで四半期何の関係もありません。

⑥化学業界トップの住友化学も、四半期の売上がほぼ一定し上昇しているのに、1Q243億円の黒字であったが、2Qで突然309億円の赤字を計上、さらに4Qの売上が3Qの売上より380億円も増えているのに、利益は3Qより251億円も減っているのである。
しかも売上と赤字の関係は、比例反比例もなくばらばらです。売上が減ったから利益が減ったというものでもありません。売上が増えているのに、利益が減るなどおかしくありませんか、売上増やす意味ないのではありませんか。四半期と通期業績など何の関連性もなく、四半期情報など意味なしです。これが日本を代表する会社の、四半期の実態なのです。日本を代表する会社がこの程度である限り他も押して知るべしということになるのです。四半期決算導入目的に違反します。四半期情報など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであることを理解し、早急に廃止すべきです。

⑦宇部興産も、四半期売上がほぼ一定しているのに、1Q48億円の黒字、2Q44億円、3Qが売上が増えているのに194億円の連続赤字、4Q143億円の黒字、期末で48億円の赤字転落です。黒字赤字黒字また赤字のばらばら決算です。

⑧武田薬品も、四半期売上がほぼ一定水準なのに、利益は1Q952億円、2Q920億円、3Q237億円の連続黒字、ところが4Qで突然1031億円の赤字計上なのである。四半期の実績見て、何を判断せよというのですか。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。「投資家判断に必要な情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。
投資家の皆さん、役にも立たず大損するかもしれない制度をこのまま放置しておくのですか。

⑨大日本住友も、1,2Qの売上がほぼ同額なのに、1Q159億円の黒字、2Q481億円の赤字なのである。売上と利益など何の関係もないのである。
四半期情報など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。作成会社自体こんなことやって何の価値・意味もありません。

⑩日本板硝子は、四半期の売上がほぼ同水準で、1Q24億円の黒字なのに、以下2Q62億円、3Q62億円、4Q37億円の連続赤字、通期で138億円の赤字である。
売上が同水準でも、利益は売上の高低に関わらず、何の関係もないのである。

⑪日本を代表する日本製鉄も、四半期の売上はほぼ同水準で1,2,3,Q全て黒字なのに、4Qで突然118億円の赤字である。また、3Qの売上が2Qより154億円減っているのに、利益は329億円増えているのである。売上を増やせば利益減り、売上減らせば、利益が増えるのである。日本製鉄の会計担当の皆様、こんな四半期決算など、会社のためにならない、廃止すべき、と思われませんか。

⑫NTNも、四半期の売上が同水準なのに、1Q2億円の黒字で、以下2Q22億円、3Q61億円、4Q155億円の連続赤字、通期で238億円の赤字転落なのである。1Qのみ黒字でその後も黒字に思わせておいて、2Q以降全て赤字なのである。こんな数字いくらならべても、次期以降どうなるか、誰にもわからないのである。

⑬シャープは、売上に多少ばらつきあるが、1Q12億円の赤字、2Q242億円の黒字、3Qでまた265億円の赤字、赤字黒字赤字黒字のばらばら四半期決算です。 四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。四半期情報など「投資家判断に必要な情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。四半期実績と通期とは何ら関係のないものであることがご理解できましたでしょうか。

日産自動車は、売上に多少ばらつきあるもののほぼ上昇傾向にあるのに、1Qのみ285億円の黒字で、以下2 Q93億円の赤字、3Q140億円の赤字、4Q6760億円という桁違いのの赤字で、通期で6708億円の赤字です。売上が増えれば増えるほど赤字が増えるなど、理解できますか。
四半期の「残高ベース」でみても、1,2,3Q全て黒字実績なのに、期末で突然6708億円の赤字などどうやって予測しろというのですか。会社自体が予測したくてもできないことを第三者がどうやって予測するのですか。
四半期実績が分かれば次の四半及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期情報など「会社自体にも、投資家にも判断に必要な情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。

⑮日野自動車は、売上はほぼ一定している中で、1,2,3Q連続赤字なのに、4Qで突然476億円の黒字、通期で2177億円の赤字計上です。四半期の残高ベースでも、全四半期全て赤字ですが、全四半期全て赤字など、会社も、投資家も誰も望んでいないはずです。

⑯コニカは、四半期の売上がほぼ一定しているのに、1Q34億円、2Q72億円、3Q26億円、4Q340億円の四半期全て赤字です。四半期の残高ベースでも、四半期全て赤字です。

⑰ソフトバンクGは、売上が上昇しているのに、利益のブレ極端に大きく、売上と利益が無関係で、しかも極端に乖離している典型的企業である。1Q1742億円の赤字に対し、2Qには桁違いの7倍に相当する11796億円の黒字、かと思えば3Q3691億円の赤字、4Qで再び5171億円の黒字、通期で11533億円の黒字となっている。高額の赤字黒字を繰り返し、四半期実績が次の四半期を予測させない典型的会社であり。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。四半期情報など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。

⑱電力トップの東京電力は、売上にばらつきあるが、1,2,3Q連続黒字なので、4Qも黒字と思いきや4Qで突然818億円の赤字、通期で1612億円の黒字決算だが、四半期決算の意義感じられない。4Qの売上が3Qより2387億円も増加しているのに、利益は3Qより1354億円も減っているのである。売上を増やしても赤字が増えるなど、おかしいと思いませんか。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。四半期情報など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。四半期など東電にも不要、無駄そのものなのです。

⑲以上代表的企業の実態をのべてきましたが、四半期黒字なのに、期末に突然赤字転落、逆に四半期赤字なのに、期末に突然黒字など、赤字黒字ばらばらのもの並べてみて何の役に立つのですか。四半期の決算など意味ないのではありませんか。何のための四半期か、四半期など無駄そのものではありませんか。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。四半期情報など「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反しますので、早急に廃止すべきなのです。

 

 

添付資料B表「四半期・全て黒字企業」(126)の主要企業の四半期の致命的欠陥、問題点を列挙していきます。

①日本を代表する日立は、3Qにおいて売上が1Qより2538億円も増えているに、利益は368億円も減っている。売上が増えているのに、四半期ごとに利益が減ったり増えたり、売上の増減と無関係な利益である。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであることを認識し、四半期など廃止すべきと思いますが如何でしょうか。

以下同様に、企業の実態を述べますが、利益はばらばらであり、日立と同じ趣旨の結果ですが、業界の代表的企業の実態を列挙します。

②同じく日本を代表するソニーについても、四半期の売上にかなりの差がありますが、2Qにおいて売上が、1Qより1060億円も減少しているのに、利益は1Qより1068億円上回っている。投資家にとってこんなこと、理解できますか。売上が減っているのに、利益が増えるなど、会計原則に違反していませんか、会社にとっても、ばらばらの四半期業績など何の意味もないのではありませんか。四半期決算導入目的に違反します。「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであることを認識し、四半期など早急に廃止すべではありませんか。

③同じく日本を代表し、世界に誇るトヨタについても、4Qにおいて売上が1Qより5252億円も増えているのに、利益は1Qより6686億円も減少している。売上が増えれば利益増え、売上減れば利益も減るという会計原則に合致していない。会計原則に合致しないのに、バラバラの四半期決算など意味なく、おかしいと思いませんか。 四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。世界のトヨタでさえ、四半期決算の原理原則と合致していないのです。そろそろこんな制度廃止にすべきではありませんか。

④同じくホンダについても、3Qにおいて売上が1Qより1262億円増えているのに、利益は1Qより840億円も減っている。頑張って売上増やしても利益が増えるどころか、減るというのは、どこかおかしくありませんか。四半期決算導入の主旨に違反していませんか。

⑤商社トップの三菱商事についても、4Qにおいて売上が3Qより858億円増えているのに、利益は860億円減少している。同様に、4Qの売上は2Qの売上より55億円増えているのに、利益は2Qより1403億円も減っている。売上増やしても利益は増えるどころか減ってしまうのである。これでは四半期決算導入目的に違反します。「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。早急に廃止すべきではありませんか。

⑥金融代表の三菱UFJについては、4Qの売上が2Qより171億円増えているのに、利益は2Qより5882億円も減少している。売上と利益と何の関係もない数字を出して、どうしろというのでしょうか。四半期と期末の数字と何の関係もないばらばらの数字を投資家に出して、何が有用な情報ですか?

⑦保険トップの東京海上は、4Qの売上が3Qより2828億円増えているのに、利益は3Qより、466億円減少、同じく1Qの売上より2663億円も増えているのに、利益は1Qより372億円減っているのである。売上を増やしても利益は増えるどころか、減るのである。これでは「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。

⑧通信業界トップのNTTは、4Qの売上が1Qより4149億円も増えているのに、利益は1Qより1248億円減少、2Q,3Qにおいても売上が増えても利益は減少し、売上利益ばらばらなのである。こんな四半期の数字見て、何を考えよというのか、四半期など意味なしである。四半期実績が分かれば次の四半期及び期末の業績がほぼ予測できるとする前提そのものが誤りであり、四半期決算導入目的に違反します。「投資家判断に必要な経営情報でもないし、投資家保護の目的」に反します。

運輸のトップ日本郵政に関しても、4Qの売上が3Qより3283億円も増えているのに、利益は3Qより599億円減っているのである。売上が増えているのに利益が減るなど理解できますか。どこかおかしいとは思いませんか。

⑩最後に、取引監視機関の日本取引所の状況について触れておきます。結論としては、前期に述べたと同様の結論ですが、通期決算、四半期決算の目的、あり方の理想像を示していることを申し述べておきます。前期四半期と同様、四半期の売上、利益ともにほぼ同額であり、結果として、1Q2倍が2期、1Q3倍が3期、1Q4倍が期末といってよいと思います。業務内容が一定化しており、収支が一定している典型的業種でありますが、見事なものです。

(1)審議会委員各位の皆様は、四半期の実績が把握できれば、その後の四半期乃至期末の業績が予測乃至把握できるものであり、投資家等に役立つものである、との「間違った先入観、前提」で、この四半期決算制度の導入されました。四半期決算は経営の短期志向を助長していないだとか、企業経営に必要不可欠だとか、根拠なく、意味不明なことを主張し続けてきましたが、本文で示したように、四半期黒字なのに期末で突然大赤字、逆に四半期赤字なのに期末突然黒字、四半期ごとに黒字赤字の繰り返し、売上が一定であろうがばらつきあろうが、赤字黒字ばらばらの実績等々、こんなものが、次の四半期、期末の予測に役立つもの、投資家のために役立ち必要不可欠、企業経営にとっても必要不可欠の情報であると、まだお考えですか? 恥さらしはもうこのぐらいでおやめになったら如何でしょうか?

四半期期決算は経営を短期志向に走らせ経営にマイナスだとか、反対に経営に必要不可欠だとか、正反対の議論がなされているが、私から見て、これまで述べてきたように、短期志向どころか、会社経営にとって不要、無駄そのもの、不正、粉飾に導き、挙句の果てに倒産、地獄に追い込む制度であり、国家的損失無駄であることを理解し、即刻廃止すべきである。アメリカ、諸外国も四半期を続けているから日本も続けるべきであるとの意見があるが、諸外国と日本の会計原則が同じである限り、諸外国も同じ悩み苦しみがあるが故に、トランプが何かいい考えはないかと、助けを求めているのであり、意識改革し、トランプの力になってあげる時期が来ているのではありませんか。

元・公認会計士協会長が「利益の事前計算」「利益予測は絶対に不可能」と断言しているのです。会計のプロ中のプロの会計士が出来ないと言っているのです。会計の世界は貴方様が思っている以上に奥深い世界なのです。貴方様に改革のご意向がおありでしたら、お手伝いさせていただきます。

(2)会計士の皆様、審議会委員各位に対するのと、同じことを問題提起しますが、四半期会計基準、規則には、投資家のために役立つためとする目的は記載されておりませんが、会計士の皆さんは四半期会計手続きを遵守して監査しているので、四半期、期末業績が赤字であろうが、黒字であろうが、投資家に役立とうが、役立たなかろうが、適正決算であり、内部統制も問題なしとしています。

四半期決算は、投資家に役立つ情報提供するために導入したものであるのに、「四半期決算は、会計手続基準に違反していないので会計は適正ですが投資家の役には立っていないものです」とか「投資家の役には立っていませんが、会計は適正です」とか、これからもこんな「へんてこりんな監査」を続けていくのですか、こんなこと平然と続けて行って、監査料が低いとかおかしくありませんか、こんな監査など不要ではありませんか、かっての旧・中間決算と同様、こんなこと続けて、恥ずかしくカッコ悪くないですか? 使命感ある会計士の皆様は監査不能に陥っているのではありませんか?会計士さんはなぜ四半期制度導入に反対しなかったのですか?現時点で何故、審議会・委員に是正を求めないのですか?これからでも遅くはありません。改革のご意向があるようでしたらお手伝いさせていただきますのでなんなりとご意見いただきたく思います。(完)

 

(重要・参照事項)

これまで述べてきた根拠であるデータの内容については、データ内容に2種類あり、いわゆる「四半期残高ベース」と「当該3ケ月間発生ベース」であるが、今回分析の根拠は、日本、世界初の「当該3ケ月発生ベース」です。(紙面の関係上、別途HPに詳細掲載)

ご注意いただきたいことは、繰り返しになりますが、今回分析は「累計した四半期末の業績分析」でなく「各四半期の3ケ月を独立した決算期間と考え、当該3ケ月間にどれだけの業績を上げたか」の業績分析です。つまり、四半期は独立した決算期間であり、四半期の会計処理は年度末と同じ会計ルールを基に会計処理しているのですから、一年単位で業績評価するのと同様、独立した3ケ月単位の四半期を、黒字か赤字かを分析評価しようとするものであり、その結果として、現行四半期の業績は果たして、通期の業績を考える上で有用な情報であるのか、投資家の役に立つ情報であるのかないのか、四半期制度制定の目的に合致しているものか等を評価しようとするものであります。

 

(付属資料)

A表 7/3月期 四半期・一期でも赤字の企業リスト(57社)

B表 7/3月期 四半期・全て黒字の企業リスト(126社)

C表 7/3月期 基本資料(日経平均株価採用銘柄225社のうち3月決算 183社)